火山源堆積物(読み)かざんげんたいせきぶつ(その他表記)volcaniclastic sediment

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「火山源堆積物」の意味・わかりやすい解説

火山源堆積物
かざんげんたいせきぶつ
volcaniclastic sediment

火山活動(→火山作用)に起因する堆積物。このうち海底に分布する主要なものには,陸上噴火物が海底へ運搬された砕屑性堆積物,海底火山活動や熱水活動によって堆積した熱水性堆積物がある。砕屑性堆積物のうち特にテフラ(→火山砕屑物)は,海底堆積火山灰層の対比や年代に関して重要な指示物となる。日本では第四紀の地層中にいくつかのテフラが知られており,なかでも喜界カルデラに起因する 6000年前に噴出したアカホヤ(南九州に分布する火山灰土壌一種)は,陸域だけでなく海域の考古学的な年代尺度として重要である。また,深海掘削計画によって海洋底で採集されたドリルコア中のテフラの研究によって,地球的規模の火山活動が 1500万年前,1200万年前,500万年前,200万年前にあったことが明らかにされている。

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