深海掘削(読み)しんかいくっさく(その他表記)deep sea drilling

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「深海掘削」の意味・わかりやすい解説

深海掘削
しんかいくっさく
deep sea drilling

深海底堆積物岩盤ボーリング掘削)してコア)を回収し,研究すること。1961年のモホール計画が始まりで,1968年アメリカ合衆国が深海掘削船グローマーチャレンジャー号を用いて実施した深海掘削計画 DSDPに受け継がれた。その後日本を含めた先進数ヵ国が加わり国際深海底掘削計画 IPODへと発展した。1983年までに世界の深海底で 630ヵ所以上のボーリングを実施して貴重な成果を得たが,その最大の成果は海洋底拡大説を検証したことである。1985年からは大洋底掘削計画 ODPに名称が変わり,掘削船もジョイデス・レゾルーション号が建造され一段と大型化し,性能も向上した。1989~90年には日本周辺で掘削が実施され,これまでの最長堆積物試料が得られただけでなく,地震活動を探知する調査も初めて実施された。

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