火消人足(読み)ひけしにんそく

精選版 日本国語大辞典 「火消人足」の意味・読み・例文・類語

ひけし‐にんそく【火消人足】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代の消防組織の一つである町火消に属した消防夫。火事師(ひごとし)。鳶(とび)。鳶の者。
    1. [初出の実例]「町中より差出候火消人足おそく出候哉、人足見かけさる儀有之」(出典:御触書寛保集成‐二七・元祿一六年(1703)正月)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の火消人足の言及

【鳶】より

…トビという職名は,彼らが鳶口または鳶と称する樫棒の先に鋼鉄製の鉤(かぎ)をつけた道具を携行することに由来する。鳶口は川狩や木場など木材を扱う者の道具で,火消にも使用され,火消人足も鳶とか鳶の者と呼ばれた。《守貞漫稿》には〈火消人足は平日土木の用を業とし,京坂に云手伝と同き也。…

【火消】より


[定火消]
 明暦の大火により大名火消程度では対応できないことを痛感した幕府は,その翌年の1658年(万治1)定火消を創設した。4名の旗本に火消屋敷を与え,火消人足を抱えるための役料三百人扶持を給し,与力6名,同心30名をそれぞれ付属させた。定火消は以後その数を増し,95年(元禄8)には15組となった。…

※「火消人足」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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