日本大百科全書(ニッポニカ) 「火消壺」の意味・わかりやすい解説 火消壺ひけしつぼ かまどやいろりのそばに置き、中にもえさしの木やおき火を入れて蓋(ふた)を閉め、空気を遮断することによって火を消し、あるいは消炭(けしずみ)をつくる壺。消壺ともいう。関西では空消(からげし)壺ともいう。これは水消しと空消しの二通り方法があったことによる。瓦(かわら)製が多いが、鉄などの鋳物製もある。消炭は軟らかくて火つきがよく、七輪や火鉢で炭をおこすときなどに便利である。しかし第二次世界大戦後は燃料がガスや電気、石油などに変わり、消炭をつくることも使うことも少なくなったため、火消壺も姿を消しつつある。[小泉和子] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例