炭粉症(読み)たんぷんしょう(その他表記)anthracosis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「炭粉症」の意味・わかりやすい解説

炭粉症
たんぷんしょう
anthracosis

石炭,油煙,カーボンブラックなどの炭素分の多い物質の粒子が肺胞内,肺胞間質,リンパ節に沈着した状態。あるいはそのような状態になったために起る病状をいう。肺組織の外見黒色を呈し,塊状巣を形成し,肺気腫を伴う。肺機能障害は高度で,呼吸困難心悸亢進,貧血症状などを呈する。炭鉱,コークス工場,黒鉛工場,製墨工場,活性炭工場などで粉塵煤煙を長期間吸入することによって起る。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android