点役(読み)てんやく

精選版 日本国語大辞典 「点役」の意味・読み・例文・類語

てん‐やく【点役・天役・典役】

  1. 〘 名詞 〙 中世臨時に課せられた雑税
    1. [初出の実例]「於其外天役万雑事者、可停止也」(出典:大福寺文書‐元徳三年(1331)二月八日・良範等連署寄進状)
    2. 「近国の庄園に、臨時の天役(ヤク)を被懸ける」(出典:太平記(14C後)一〇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の点役の言及

【天役】より

…造内裏役,大嘗会役,伊勢神宮役夫工米(やくぶくまい)などの一国平均役がその代表であった。戦国末期の《日葡辞書》では点役とあり,〈ある仕事をするようにと,主君がすべての人に負わせる任務または義務〉となる。天役(天皇の課したもの)から点役(主君=領主の点定した役)への語句および語義の変化の内に,中世社会の展開を読みとることは容易であろう。…

※「点役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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