無曲(読み)むきょく

精選版 日本国語大辞典 「無曲」の意味・読み・例文・類語

む‐きょく【無曲】

〘名〙
① 世阿彌の能楽論で、演出上の妙味を図る芸境を超越し、意識的な技巧を働かせないこと。
※風曲集(1423頃)「さりながら、無文に品あり、無曲無文に聞えて、声がかりの面白き斗と知る所の」
工夫面白みがないこと。
※中華若木詩抄(1520頃)下「月は、殿閣高低に随て、景がかわる也。それも、床を移して見ては、無曲也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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