無為法(読み)ムイホウ

デジタル大辞泉 「無為法」の意味・読み・例文・類語

むい‐ほう〔ムヰホフ〕【無為法】

仏語。生滅変化を離れた常住・絶対の存在因縁支配を受けない解脱境地などにいう。

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精選版 日本国語大辞典 「無為法」の意味・読み・例文・類語

むい‐ほうムヰホフ【無為法】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。生滅変化することのない、因縁によらないもの。解脱の境地、縁起理法などにいう。無為の法。⇔有為法(ういほう)

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世界大百科事典(旧版)内の無為法の言及

【ダルマ】より

…また,これとは別に,すべてのダルマを五位七十五法としてまとめることも行われた。これは,法をまず有為法(諸縁によって生じたもの)と無為法(絶対的存在)に分け,有為法を,三色法(しきほう)(物質的現象),心王(しんのう)(認識主観),心所法(しんしよほう)(心に伴ってはたらく諸現象),心不相応行法(しんふそうおうぎようほう)(物でも心でもない,関係や力,概念など)の4位に分け,そのそれぞれをさらに細分し,一方,無為法を第5位とし,虚空無為空間,択滅(ちやくめつ)無為(涅槃),非択滅無為(縁がなくて現在化しなかった存在)の三つに分ける。(4)性質,属性としてのダルマ ダルマはまた,あるものをあるものたらしめる特徴というところから発して,性質,属性という意味ももつ。…

【仏教】より

…これら有為法に対し,理論上生滅のない存在として,空間(虚空)などが想定されるが,宗教的要請たる涅槃もまた,生滅を超えた常住のものとみなされた。これらを有為でないものという意味で〈無為法〉(アサンスクリタ・ダルマasaṃskṛta‐dharma)と呼ぶ。ただし,これも決して実体あるものではない。…

※「無為法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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