朝日日本歴史人物事典 「熊谷五一」の解説
熊谷五一
生年:文政1.3.17(1818.4.22)
幕末長州(萩)藩の討幕派に資金援助をした萩の豪商。名は義右。長門国阿武郡奈古村(山口県阿武町)の西村利右衛門の長男。萩・西田町の小林作兵衛の養子となったが,長州藩用達熊谷五右衛門(義比)が死去し,遺子が幼少であったため,万延1(1860)年に藩命によって同家の中継養嗣となった。奇兵隊軍用金の献納をはじめとし,製鉄所の建設,禁門の変,銃砲,軍艦の購入などに巨額の資金を提供して討幕派を支援した。明治7(1874)年に京都・平野神社の禰宜となったが,翌年に辞して帰萩した。<参考文献>毛利家史編纂所他編『維新功労者履歴』『維新功労者調』
(小川国治)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報