…生食はあまり行われなかったが,《延喜式》によると,秋~春の季節には生鮮品が志摩の御厨(みくりや)から貢進されている。乾燥品の代表ともいうべきものが,伸鰒,長鰒などと書く〈熨斗(のし)鮑〉で,かんぴょうをつくるように外縁部から長くむいて乾燥したものである。古くから酒のさかななどとして多用されたが,いまでは祝儀用の飾物になってしまった。…
…のし鮑(あわび)の略。元来は保存食料の一つであったが,のちには祝儀やめでたいおりの贈物に添えものとして広く用いられるようになった(図)。アワビの殻や臓物をとり去って,肉を長い条(すじ)状に小刀で薄くはぎ,水洗いして乾かし,生乾きのときにおもしをつけて引き伸ばしたまま乾して製品としたもの。のしを〈熨斗〉と記すのは,火熨斗(ひのし)の文字の流用で当て字であるが,伸ばしたまま干して作ることから,〈のし〉と称するようになったのではないかといわれている。…
※「熨斗鮑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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