熱塩村(読み)あつしおむら

日本歴史地名大系 「熱塩村」の解説

熱塩村
あつしおむら

[現在地名]熱塩加納村熱塩

南流する押切おしきり川の左岸に位置し、周囲を熱塩五峰と称される護法ごほう山・湯館ゆだて山・高松たかまつ山・高井田たかえだ山・間瀬館まぜたて山の山々に囲まれる。地内には曹洞宗の古刹示現じげん寺や熱塩温泉があり、同寺の門前集落、また湯治場として発展した。本村の北一一町余、押切川左岸沿いに端村間瀬がある。初めは山入やまいり邑と称したが、のちに示現寺の前身真言道場慈眼じげん寺にちなみ慈眼寺じげんじ村、次いで熱塩(温塩)村、戦国期頃には示現寺じげんじ村と称し、寛文年中(一六六一―七三)に再び熱塩村に改めたという(「新編会津風土記」など)

応永二九年(一四二二)二月七日、蘆名盛政は「熱塩示現寺」に対して下利根川しもとねがわ(現塩川町)を寄進している(「蘆名盛政寄進状」示現寺文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報