押切(読み)おしきり

精選版 日本国語大辞典 「押切」の意味・読み・例文・類語

おし‐きり【押切】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物を他の物に押しつけて切ること。力を加えてものを分断すること。
    1. [初出の実例]「をしきりは本地に付へし」(出典:塵芥集(1536)九〇条)
  3. 馬のたてがみを二寸(約六センチメートル)位の長さに切りそろえたもの。
    1. [初出の実例]「馬の髪は野髪・やりぼふし、二品なり〈略〉押切 又筥髪とも云ふ」(出典:弓馬故実(16C後か))
  4. まぐさ、または壁土の中にまぜるわらなどをきざむ道具。くさきり。かいばきり。
    1. [初出の実例]「下にあったのは苆(すさ)を切る押切(オシキリ)と云ふもの」(出典:真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉一二)
  5. 相撲で、相手を押して行って土俵の外に出すこと。
  6. おしきりいん(押切印)」の略。〔地方凡例録(1794)〕
  7. 自分の主張、考えなどを押し通すこと。
    1. [初出の実例]「男と見込んで頼まれた、爰(ここ)我慢の押切(オシキ)りと、怺(こら)へて残る預りの」(出典:歌舞伎早苗鳥伊達聞書実録先代萩)(1876)六幕)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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