片井京助(読み)かたい・きょうすけ

朝日日本歴史人物事典 「片井京助」の解説

片井京助

没年:文久3.4.10(1863.5.27)
生年天明5(1785)
幕末の造兵家,発明家。 諱は直徹。信濃(長野県)軽井沢の農民柳沢伝五郎の子として生まれ,佐久郡八満村の鍛冶片井宗造の養子となって松代に移住,藩主真田家の御用鉄砲鍛冶となる。文政年間(1818~30)に「早打鉄砲」を考案した才が認められ,江川太郎左衛門の門に入って洋式砲術を学ぶ機会を与えられた。嘉永年間(1848~54)に入ると雷汞発火薬に利用した傍装雷火銃を発明し,それを用いる直徹流砲術を創始。またペリー部下が所持するホール式元込め銃からヒントを得た迅発撃銃のほか,雷管式4連発銃や神槍銃あるいはスプリング式の空気銃なども製作した。

(所荘吉)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「片井京助」の解説

片井京助 かたい-きょうすけ

1785-1863 江戸時代後期の砲術家
天明5年生まれ。江川太郎左衛門にまなぶ。雷管銃を改良した元込雷管銃をもとに,佐久間象山援助により1分間に10発撃てる迅発撃銃を製作した。文久3年4月10日死去。79歳。信濃(しなの)(長野県)出身

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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