朝日日本歴史人物事典 「片井京助」の解説
片井京助
生年:天明5(1785)
幕末の造兵家,発明家。 諱は直徹。信濃(長野県)軽井沢の農民柳沢伝五郎の子として生まれ,佐久郡八満村の鍛冶片井宗造の養子となって松代に移住,藩主真田家の御用鉄砲鍛冶となる。文政年間(1818~30)に「早打鉄砲」を考案した才が認められ,江川太郎左衛門の門に入って洋式砲術を学ぶ機会を与えられた。嘉永年間(1848~54)に入ると雷汞を発火薬に利用した傍装雷火銃を発明し,それを用いる直徹流砲術を創始。またペリーの部下が所持するホール式元込め銃からヒントを得た迅発撃銃のほか,雷管式4連発銃や神槍銃あるいはスプリング式の空気銃なども製作した。
(所荘吉)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報