牟岐川口番所跡(読み)むぎかわぐちばんしよあと

日本歴史地名大系 「牟岐川口番所跡」の解説

牟岐川口番所跡
むぎかわぐちばんしよあと

[現在地名]牟岐町牟岐浦

江戸時代、徳島藩が設置した番所の跡。天和三年(一六八三)川筋を流下する薪は牟岐浦の河口部で改め、木印の有無に関係なく召上げてきたが、今後は期間内に限り木印の木主に返すべきと定められている(元居書抜)。正徳六年(一七一六)の諸番所改帳によれば「牟岐川口番所」が置かれ、男女や俵物などの出入りを改めた。弘化二年(一八四五)牟岐東浦のしまひら山、西浦の小張山にそれぞれ設置されている(「海部狼煙場覚」蜂須賀家文書)。また川口御分一所も置かれており、寛政一一年(一七九九)諸浦に置かれた魚御分一所は東牟岐浦・西牟岐浦の両所にもあったが、文久三年(一八六三)には出羽てば島にも設置され、売上高の一〇分二を口銀として徴収していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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