デジタル大辞泉 「てば」の意味・読み・例文・類語 てば[係助・終助] 《「とい(言)えば」の音変化》[係助]名詞、名詞的な語に付く。1 相手の言葉を改めて話題として示す意を表す。…といえば。「ミカンか、ミカンてば紀州物がいいな」2 話題としてある人を提示し、意外であったり、非難したりする意を表す。…たら。…ったら。…て。「彼ってば案外親切なのよ」[終助]名詞、活用語の終止形・命令形、助詞などに付く。自分の気持ちがわかってもらえないじれったさを込めて、相手に訴える気持ちを表す。「早くしてってば」[補説]ともうちとけた対話にだけ用いられ、「ん」以外で終わる語句に付く場合は「ってば」となる。 て‐ば[連語] [連語]《完了の助動詞「つ」の未然形+接続助詞「ば」》…たならば。「わが齢よはひ君が八千代にとりそへてとどめおき―思ひいでにせよ」〈古今・賀〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「てば」の意味・読み・例文・類語 て‐ば [ 1 ] ( 完了の助動詞「つ」の未然形「て」に接続助詞「ば」の付いたもの ) …たならば。[初出の実例]「信濃なる千曲の川の小石も君し踏み弖婆(テバ)玉と拾はむ」(出典:万葉集(8C後)一四・三四〇〇)[ 2 ] ( 「と言えば」の変化したもの。→格助詞「て」② )① 「…のに」の意を表わす。[初出の実例]「にくい事・やすいかもじゃとおもたてば」(出典:雑俳・軽口頓作(1709))② ⇒ってば 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例