牟岐町(読み)むぎちよう

日本歴史地名大系 「牟岐町」の解説

牟岐町
むぎちよう

面積:五六・五七平方キロ

県南部、海部郡の中央部に位置する。南部は太平洋に臨み、東は日和佐ひわさ町、西は海南かいなん町と接する。北部五剣ごけん(六三八・二メートル)胴切どうぎり(八八三・六メートル)矢筈やはず(八〇〇・六メートル)など、西部に百々路どどろ(三八六・二メートル)、南東部鍛冶屋谷かじやだに(三五三メートル)などの山嶺がある。西部から東流する牟岐川は東部からのたちばな川と合流して南流、牟岐浦に注ぐ。これらの流域平地は狭小で、八割余を占める山地は海岸部まで迫り、平野部の少ない地勢となっているが、海岸線は多様な景観をみせており、沖にはおお島・島・小津こつ島・出羽てば島が浮ぶ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「牟岐町」の意味・わかりやすい解説

牟岐〔町〕
むぎ

徳島県南東部,太平洋に臨む町。1915年町制。中心地区の牟岐は牟岐川により東西に二分され,西牟岐は商業地区,東牟岐は漁業地区となっている。漁業は沿岸だけでなく,遠洋へも出漁し,カツオマグロの一本釣りを中心に土佐沖から三陸沖にかけて操業している。牟岐港南方には江戸時代後期の開拓移住により発生した漁業集落出羽島があり,さらに東の大島とともに磯釣りで知られる。出羽島大池のシラタマモ自生地,津島の暖地性植物群落は国の天然記念物。海岸は八坂八浜の東部にあたり室戸阿南海岸国定公園に,また,大島の北から東側にかけての海域は阿波大島海域公園地区に属する。町域北部と南部の山地の間を JR牟岐線と国道55号線が,また海岸沿いには南阿波サンラインが通る。面積 56.62km2。人口 3743(2020)。

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