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特任教授 とくにんきょうじゅ

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知恵蔵2015の解説

特任教授

大学・研究機関で特定有期雇用教員について、便宜上「教授」などの名を付したもの。外部研究資金によるプロジェクト等により、講座を開いたり学生の指導をしたりなど、特別の必要があるとき、期間を限って教員を特別任用することがある。各大学・研究機関は、このような任にあたる教員を雇い入れる制度をそれぞれ独自に設けている。このような教員の呼称が特任教授などであり,一般には継続的に雇用される正規の教員ではない。したがって、教授であって特段の地位にある「主任教授」のような正規の教員としての機関内における職位を表すものではない。
教授、准教授、助教などの正規の教員の職制上の要件や資格については、学校教育法文部科学省大学設置基準で定められている。教授は「専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の特に優れた知識、能力及び実績を有する者であって、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する」ものであり、博士の学位を有する者やこれに準ずる研究上の業績などが認められることなどを資格としている。このような正規の教員に準じて任用した非正規教員が特任教授であり、他に特任准教授、特任講師などもある。
教員の雇用では、文部科学省などの指導により数年にわたる非常勤、もしくは特定の年限を設けた雇用契約といったものは認められていなかった。このため、教員の任用は契約が1年毎となる非常勤であるか、任期を限らない常勤であるかの、いずれかに限られていた。しかしながら寄付講座などを開く際には、その期間が1年とは限らない。数年にわたるプロジェクトであれば、担当する教員・研究者を雇い入れるにあたっても、その期間と整合性を保った期限の契約が望まれる。このような雇用を文部科学省が認めるようになったため、近年では特任教授などの任用が広がっている。
法や省令による職制ではないため、東京大学では「特任教授」と称するが、大阪府立大学では「特認教授」、京都大学では「特定教授」、神戸大学では「特命教授」などのように大学によって呼称が異なる。また、その立場や勤務条件なども様々である。一般的には従来の非常勤の客員教授と同様に、教授会などに出席できないか、出席できても議決権を持たないことが多い。寄付講座に当てる研究者を新たに公募したり、著名な専門家や企業籍のある研究者、作家、文化人を外部から招いたりする場合など、様々なケースにこの制度が活用されている。

(金谷俊秀  ライター / 2012年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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