特有財産(読み)トクユウザイサン

デジタル大辞泉 「特有財産」の意味・読み・例文・類語

とくゆう‐ざいさん〔トクイウ‐〕【特有財産】

夫婦一方が婚姻前から持っている財産、および婚姻中に自己名義で得た財産。

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精選版 日本国語大辞典 「特有財産」の意味・読み・例文・類語

とくゆう‐ざいさんトクイウ‥【特有財産】

  1. 〘 名詞 〙 夫婦の一方が婚姻前からもっている財産、および婚姻中自分の名義で取得した財産。戸主制度のあった旧制当時は、家族が自己の名において得た財産についても、この語を用いた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「特有財産」の意味・わかりやすい解説

特有財産
とくゆうざいさん

民法上,夫婦の一方が婚姻前から有する財産および婚姻中自己の名で得た財産 (762条) 。夫婦財産制なか法定財産制で規定されるもので,特有財産は夫婦共有からはずれる。

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世界大百科事典(旧版)内の特有財産の言及

【財産分与】より

… 財産分与の対象財産は,原則として,婚姻中に夫婦が取得した全財産である。一方の名で得たものはその者の特有財産とされるが,知人からの贈与など明らかに他方配偶者の協力なくして得た財産を除けば,それ以外の財産は実質的に夫婦相互の協力によって取得した共有財産との性格をもつので,清算の対象となる。外勤の共働き夫婦の場合に,判例は共同生活のため支出した金銭の割合を寄与割合として算定している。…

【夫婦財産制】より

…夫婦財産制の典型的なタイプは以下のとおりである。(1)管理共通(同)制 改正前の日本やドイツの民法が法定財産制として採用していたもので,妻は特有財産を所有できるが,婚姻締結とともに無能力者とされ,自己の財産の管理・収益権は夫にゆだねられる。これは財産を家長に集中して家父長制を強化する機能をもった。…

※「特有財産」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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