狛村
こまむら
[現在地名]桜井市大字狛
岩坂村東方の傾斜地に立地する。慶長郷帳・元和郷帳・寛永郷帳には「駒村」ともみえる。もともと東岩坂村ともいったらしい。永正四年(一五〇七)山城国狛郷の豪族狛山城守がこの地に入部し、字カマクジラに城を構え、狛村と改称したという。慶長一七年(一六一二)の棟札を残す現小字ホリ辻の稲荷社、神宮寺の長福寺は狛氏との由緒を伝える(長福寺蔵稲荷社造立由緒書)。永禄三年(一五六〇)松永久秀勢が大和進出のとき南山鎌倉城主駒杢之進、同杢之丞が近隣土豪とともに防戦したという(「桜井町史」続)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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