由緒(読み)ゆいしょ

精選版 日本国語大辞典「由緒」の解説

ゆい‐しょ【由緒】

〘名〙
① 物事の由来した端緒。物事のそもそもの起こり。また、物事の今に至るゆえん。伝えて来た事柄。来歴。いわれ。
※権記‐長保元年(999)八月二六日「故令人図形像於此紙、手自書由緒於其下
※御伽草子・猿の草子(室町末)「か様に様々に由緒(ユイショ)ある家風なり」 〔洛陽伽藍記‐巻二・崇義里〕
② 物事を行なうとき、その正当性の裏づけとなる事柄。行動の根拠。特に中世、所領諸職を知行するいわれ。
※治承元年公卿勅使記(1177)九月八日「伊勢勅使不用葦毛事所承伝候也、頗由緒候歟云々」
③ 縁故。縁。ゆかり。
※建内記‐正長二年(1429)六月九日「浄花院長老〈略〉香衣着用事、為門徒之懇款、予依当時之由緒執申入之処」
[補注]「ゆうしょ」が変化した形と考えられるが、読みの明らかでない例は便宜上この項に収めた。→由緒(ゆうしょ)

ゆう‐しょ イウ‥【由緒】

※色葉字類抄(1177‐81)「由緒 古今部 イウショ」
※源平盛衰記(14C前)一八「義家(きか)朝臣が由緒(ユウショ)を、に捨給はずは」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「由緒」の解説

ゆい‐しょ【由緒】

物事の起こり。また、今に至るまでのいきさつ。いわれ。「行事の由緒をたずねる」
現在に至るまでのりっぱな歴史。来歴。「由緒のある古寺」「由緒正しい美術品」

ゆう‐しょ〔イウ‐〕【由緒】

ゆいしょ(由緒)」に同じ。
「義家朝臣が―を、忽に捨て給はずは」〈盛衰記・一八〉

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