猪川館跡(読み)いかわたてあと

日本歴史地名大系 「猪川館跡」の解説

猪川館跡
いかわたてあと

[現在地名]大船渡市猪川町 前田

前田まえだの国道四五号付近西方の標高八〇メートルほどの山の中腹天照御祖あまてらすみおや神社があり、その境内と裏山一帯が館跡。元禄一一年(一六九八)の「気仙郡古記」には、つき館とみえる。本丸跡は境内にあたり、東西一〇〇メートル・南北七〇メートルほどの広さで、背後は雑木山、北・東面は杉山となっている。東面には土壇がみられ、この付近が二の丸と思われる。源姓佐々木氏譜(佐々木文書)によれば、田茂山たもやま館主佐々木基綱の次男泰氏は当館主新沼内記泰弘の嗣子となり、享禄四年(一五三一)没とある。「仙台領古城書上」には、城主新沼長門・同左京は深谷ふかや(現宮城県桃生郡河南町)討死とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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