猫ヶ洞池(読み)ねこがほらいけ

日本歴史地名大系 「猫ヶ洞池」の解説

猫ヶ洞池
ねこがほらいけ

[現在地名]千種区田代町

寛文年間(一六六一―七三)上池(北)と下池(南)とが開削された。堤長二二〇間(府志)。元禄一〇年(一六九七)藩の用水池となった(地方古義)。当初は末森すえもり丸山まるやま古井こい伊勝いかつ河名かわな御器所ごきそ(現昭和区)前津小林まえづこばやし古渡ふるわたり(現中区)の八ヵ村立会の用水で、江戸後期には、石仏いしぼとけ(現昭和区)・熱田神宮祭礼地なども加えて一一ヵ村を潤す用水源となった。尾張の俳人井上士朗は、猫ヶ洞の景観を「枇杷園句集」に「藤竹をよじ、渓水をわたりて其辺(猫ヶ洞)に出づ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android