猿猴が月を取る(読み)エンコウガツキヲトル

デジタル大辞泉 「猿猴が月を取る」の意味・読み・例文・類語

猿猴えんこうつき

《「僧祇律」七の、猿が井戸に映った月を取ろうとして水におぼれたという故事から》身分不相応な大望を抱いて破滅することのたとえ。猿猴捉月そくげつ。猿猴が月。猿猴が月に愛をなす。

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精選版 日本国語大辞典 「猿猴が月を取る」の意味・読み・例文・類語

えんこう【猿猴】 が=月(つき)を取(と)る[=月(つき)に愛(あい)をなす]

  1. ( 猿が水に映った月を取ろうとして、枝が折れ、おぼれ死んだという「僧祇律」の故事から ) できないことをしようとして、失敗すること。身の程知らずの望みを持ってかえって失敗することのたとえ。猿猴が月。猿猴捉月
    1. [初出の実例]「猿猴のとらんとする月のごとしと云は、水にうつりたる月を、五百のさるのとらんとすることなり」(出典:九冊本宝物集(1179頃)八)
    2. 「猿猴(ヱンコウ)が月に愛をなし、蟷螂が斧を取りて龍車に向」(出典:俳諧・毛吹草(1638)二)

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ことわざを知る辞典 「猿猴が月を取る」の解説

猿猴が月を取る

分不相応のことをしようとして失敗すること。身の程知らずの望みを持って、かえって失敗し、命を縮めること。

[解説] 猿が水に映った月を取ろうとしたとき、枝が折れて水に落ち、おぼれ死んだという、中国東晋の「僧祇律」の故事によることば。

〔異形〕猿猴が月/猿猴そくげつ

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