王孝通(読み)おうこうつう(その他表記)Wáng Xiào tōng

改訂新版 世界大百科事典 「王孝通」の意味・わかりやすい解説

王孝通 (おうこうつう)
Wáng Xiào tōng

中国,唐初の武徳年間(618-626)の算暦博士で,太史丞となった数学者。生没年不詳。著書に《算経十書》の一つ《緝古算経(しゆうこさんけい)》がある。問題は全部で20術収められており,そのうちの19術までが開帯従立方法(三次方程式の正根を求める方法)を利用して,堤防などの体積を求める問題,および複雑な勾股(こうこ)問題(直角三角形におけるピタゴラス定理応用)を解く方法を説いたものであり,三次方程式を解いた最古の数学書である。彼が立てた帯従立方開方式つまり三次方程式x3px2qxr係数はすべて具体的な正の数で,q=0の場合も含まれている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 橋本

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む