現代建設(読み)げんだいけんせつ(その他表記)Hyundai Engineering & Construction Co., Ltd.

日本大百科全書(ニッポニカ) 「現代建設」の意味・わかりやすい解説

現代建設
げんだいけんせつ
Hyundai Engineering & Construction Co., Ltd.

韓国(大韓民国)の建設会社。かつては韓国三大企業グループの一つであった現代グループ中核をなしていたが、2001年に分離・独立した。本社所在地はソウル

 1950年、鄭周永(ていしゅうえい/チョンジュヨン)(1915―2001)により設立された。朝鮮戦争後の復興事業によって基盤を固め、国内のみならず、海外でも事業を展開し、1970年代中東での建設で蓄積した資本を自動車、電子事業に投資した。原子力・火力発電橋梁(きょうりょう)など先端技術を必要とする土木建設、住宅部門では国内トップの地位を占めていた。しかし、1997年に発生したアジア通貨危機による韓国経済悪化に伴い、2000年には実質的な経営破綻(はたん)状態に陥った。そのため、2001年には現代グループから離脱し、2006年まで債権銀行団の管理下でリストラクチャリング(経営再構築)を断行した。2009年の売上高は9兆2786億ウォン、純利益は4566億ウォン。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の現代建設の言及

【現代財閥】より

…建設業を中心に造船,自動車,電子,石油化学,精油,金融など幅広い分野で事業を展開している。創始者の鄭周永(1915‐ )が1947年に設立した現代建設が財閥形成の起点となった。中核企業である現代建設(1995年度資本金2336億ウォン)は,朝鮮戦争後の復興とそれに続く国土開発における建設ブームに乗って成長し,さらに,ベトナムと中東の海外建設市場での成果によって,基盤を固めた。…

※「現代建設」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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