琅邪(読み)ろうや(その他表記)Láng yá

改訂新版 世界大百科事典 「琅邪」の意味・わかりやすい解説

琅邪 (ろうや)
Láng yá

中国の古地名。瑯邪,瑯琊,琅玡とも書く。春秋時代越王句践(こうせん)が現在の山東省膠南県南西の地に黄海を望む台館を起こし,諸侯会盟を行ったという。秦の始皇帝はここを治所に琅邪郡を置き,28年(前219)の泰山封禅ののち琅邪台を設け,秦朝の頌徳碑を建てた(琅邪台刻石)。前漢も今の諸城県を治所に琅邪郡を置き,後漢は今の臨沂(りんぎ)県を中心に琅邪国とした。東晋・南朝で第一流の名族とされた王導一族は,琅邪・臨沂の出身である。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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