理性の祭典(読み)りせいのさいてん(その他表記)Culte de la Raison

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「理性の祭典」の意味・わかりやすい解説

理性の祭典
りせいのさいてん
Culte de la Raison

フランス革命期の 1793年 11月 10日に行われた革命的祭式。同年9月以来進行した非キリスト教化運動は,10月5日革命暦 (共和暦) の採用を決定し,次いで,J.エベール,ショメットら極左派を中心として,この祭典が企画された。パリのノートル=ダム大聖堂内に山がつくられ,その頂上哲学神殿真理たいまつを配して理性女神が舞う祭典が行われたのち,国民公会への示威が加えられた。それはカトリック攻撃と同時に M.ロベスピエール攻撃を意味し,サン=キュロット運動の一頂点でもあった。これに対処したロベスピエールは,その無神論的傾向を批判し,祭典を廃して,それに代る「最高存在の祭典」 Culte de la l'Être suprêmeを行なった (1794.6.8.) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語 サン

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android