理由なき不選任(読み)りゆうなきふせんにん

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

理由なき不選任
りゆうなきふせんにん

裁判員制度で、候補者のなかから裁判員やその補充員を選ぶ際に、弁護人、検察官双方がそれぞれ最大7人まで候補者から外すよう求めることができる制度。理由を明確にしないまま候補者からの除外を請求するので、こうよばれている。請求があった場合、裁判所は不選任としなければならない。裁判員裁判制度がスタートした2009年(平成21)の調査では、弁護側の6割、検察側の4割が「理由なき不選任」を請求していた。
 被告や被害者と親しい知人や関係者である可能性が高い場合、公平な裁判を否定するような発言や態度を示した場合などに「理由なき不選任」になったと、最高裁判所は説明している。また、弁護側が被害者と同年齢の子供のいる親を裁判員から外して刑が重くなるのを避けようとするなど、弁護側、検察側双方が判決を自分たちに有利にするように、特定の年齢、性別、家族構成の人を候補者から意図的に除外請求している例もあるとされる。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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