生中・生半(読み)なまなか

精選版 日本国語大辞典 「生中・生半」の意味・読み・例文・類語

なま‐なか【生中・生半】

[1] 〘副〙 中途はんぱであるさまを表わす。多く、中途はんぱでかえって具合が悪いという気持をこめていう。なまじっか。かえって。むしろ。
※仮名草子・悔草(1647)上「なま中云懸り、首尾あしく退んより」
黒潮(1902‐05)〈徳富蘆花〉一「彼(あれ)も生中(ナマナカ)学問なんかさすよりも百姓が宜かったかも知れん」
[2] 〘形動〙 物事が不完全、不十分で、甲乙どちらにも属しきらないさま。中途はんぱ。どっちつかず。なまはんか。
※玉塵抄(1563)一四「なまなかに足ぶみしほえてくらいころされたぞ。人もかうぞ」
腕くらべ(1916‐17)〈永井荷風〉一二「なまなかの芸者よりもずっとしっかりしてゐる」
[3] 〘名〙 あいだ。中間
※続歌舞妓年代記(1907)三「土間桟敷のなま中をたとへせかれておしおふとても」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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