生捕り(読み)いけどり

改訂新版 世界大百科事典 「生捕り」の意味・わかりやすい解説

生捕り (いけどり)

戦場において敵の将兵を生かしたままでとらえ捕虜にすることで,生虜あるいは生獲ともいった。捕虜は事後殺される場合が多いが,その処遇の仕方は生捕りされた者の地位や事情で異なる。《保元物語》にみる強弓の名手源為朝の大島への遠流(おんる),あるいは《平治物語》にみる源頼朝の伊豆への配流などは生虜処流の好例であろう。また以仁王(もちひとおう),源頼政の挙兵に際し,一騎当千の兵として,その奮戦の模様が《平家物語》などに描かれている長谷部信連の場合は,その武勇のゆえに死罪を免れたという。さらに生虜捕縛は武門のならいとはいえ,これをいさぎよしとせず,生捕り後に自害する場合も少なくなかった。源氏の軍門に下った伊東祐親が女婿三浦義澄の助命嘆願で頼朝の許容するところとなったにもかかわらず,あえて自害に至ったという《吾妻鏡》の例は如上のものであろう。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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