産褥精神病(読み)さんじょくせいしんびょう(その他表記)puerperal psychosis

改訂新版 世界大百科事典 「産褥精神病」の意味・わかりやすい解説

産褥精神病 (さんじょくせいしんびょう)
puerperal psychosis

産褥期,とくに出産後数日から数週の間に生ずる精神病状態を総称していう。その後発症する場合には授乳期精神病とも呼んでいる。原因としては,出産に伴う内分泌的変化,心身疲労産婦の心理状態などが考えられている。発現しやすい精神症状は,抑うつ状態錯乱状態幻覚妄想状態,アメンチアであり,原則としては可逆性の病態予後も良いとされているが,幻覚や妄想を伴う精神病状態が遷延する場合には産褥期に誘発された統合失調症が疑われる。同様にうつ状態についても本来うつ病の誘発が考えられる例がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む