申口(読み)もうしぐち

精選版 日本国語大辞典 「申口」の意味・読み・例文・類語

もうし‐ぐちまうし‥【申口】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「もうしくち」とも )
  2. 言い分。申し立て。特に、官府上位の人などに申し立てることば。
    1. [初出の実例]「ヘン其様なつじ褄の合ねへ申口(マウシクチ)といふが有ものか」(出典:滑稽本・七偏人(1857‐63)初)
  3. 中世幕府の訴訟制度で、引付の座において当人が幼少あるいは女子などの場合に当人に代わって問答した者。
    1. [初出の実例]「而心阿為氏女申口、遂問答之間」(出典:伊達家文書‐永仁五年(1297)九月一三日・関東下知状)
  4. 中世、朝廷・幕府などに告訴すること。また、その人。
    1. [初出の実例]「廿日禁裏へ庭中申物あり〈略〉事様不審也。何様にも申口可召捕之由御返事被申」(出典:看聞御記‐応永三二年(1425)八月二三日)
  5. もうし(申)の口(くち)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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