看聞御記(読み)カンモンギョキ

デジタル大辞泉 「看聞御記」の意味・読み・例文・類語

かんもんぎょき【看聞御記】

看聞日記かんもんにっき

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精選版 日本国語大辞典 「看聞御記」の意味・読み・例文・類語

かんもんぎょき【看聞御記】

  1. 後崇光院(伏見宮貞成親王)の日記。本記四一巻、別記一三巻。応永二三年(一四一六)から文安五年(一四四八)にわたり、宮廷室町幕府諸大名動向世俗出来事などを記す。室町前期の貴重な資料原題看聞日記」。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「看聞御記」の意味・わかりやすい解説

看聞御記
かんもんぎょき

伏見宮貞成(ふしみのみやさだふさ)親王(のち後崇光(ごすこう)院)の日記。44巻、別記11巻。45歳の1416年(応永23)より書き始め、48年(文安5)までの33年に及ぶ(途中欠巻あり)。来翰(らいかん)などのほか、連歌懐紙(れんがかいし)の紙背が多用されているのは珍しい。皇子彦仁(ひこひと)王が後花園(ごはなぞの)天皇として即位する前後の政局、将軍足利義教(あしかがよしのり)時代幕府守護動静をはじめ、能、狂言や茶、いけ花など芸能、風俗に関する記事、市井雑事に至るまで内容は多彩で、『満済准后日記(まんさいじゅごうにっき)』と並ぶ室町時代中期の代表的な日記である。自筆本コロタイプ版で複製刊行され、活字としては『続群書類従』(補遺2)があり、紙背文書・別記は『図書寮叢刊(ずしょりょうそうかん)』に収められている。

[桑山浩然]

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旺文社日本史事典 三訂版 「看聞御記」の解説

看聞御記
かんもんぎょき

室町中期,伏見宮貞成 (さだふさ) 親王の日記
『看聞日記』ともいう。親王は後花園天皇の父,諡号 (しごう) を後崇光院という。1416年から'48年に至る朝廷の出来事および室町幕府の諸事象が記述され,自筆本が現存する。この時代の基本史料として重要。『続群書類従』に収録されている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「看聞御記」の意味・わかりやすい解説

看聞御記
かんもんぎょき

『看聞日記』『後崇光院御記』ともいう。室町時代の日記。伏見宮貞成 (さだふさ) 親王著。 41巻,別記2巻。応永 23 (1416) ~文安5 (48) 年の間のものが宮内庁書陵部に現存。貴族社会や朝幕関係の見聞を,後日の不審にそなえて記述したもの。漢文。『続群書類従』所収。

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改訂新版 世界大百科事典 「看聞御記」の意味・わかりやすい解説

看聞御記 (かんもんぎょき)

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世界大百科事典(旧版)内の看聞御記の言及

【看聞日記】より

…自筆の原本全44巻(うち第1巻は書状の包紙などを収む)が宮内庁書陵部に伝存する。書名は貞成親王自身の命名したもので,正しい書名であるが,ふつうは《看聞御記(かんもんぎよき)》の名でしられてきている。〈看聞〉とは,文字どおりに〈見たり聞いたりしたこと〉の意味であるが,政界深奥部の極秘事から巷間の風聞にいたるまでの豊富な話題が記されており,当代の歴史研究に不可欠である。…

※「看聞御記」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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