番組制作会社(読み)ばんぐみせいさくがいしゃ

知恵蔵 「番組制作会社」の解説

番組制作会社

放送局の外部で番組を制作する会社。アニメや特撮番組などを除いて、日本の放送局は内部で番組を作る時代が長かったが、視聴者のさまざまな要望と制作の効率化を理由に外部発注を始めた。独立系の大手プロダクションが急増したのは1970年以降で、TBSを飛び出した人たちが70年にテレビマンユニオンを設立したのがきっかけとなった。今では民放の番組の大半がプロダクションの制作か、あるいは局との共同制作で作られている。NHK衛星放送を始めてからは外部制作が増えている。しかし、制作の場ではテレビ局が上位に立つ「下請け構造」がなかなか改善されず、実際はプロダクションが作った番組でも著作権はテレビ局が持つといった不平等が残っている。そうした問題を解決する目的もあって、社団法人の全日本テレビ番組製作社連盟(ATP : Association of All Japan TV Program Production Companies)が82年に設立された。2008年1月現在で正会員は112社。04年4月、改正下請法(下請代金支払遅延等防止法)が施行され、テレビ番組の関連業も新たに規制対象になるなど、取引関係の透明化が図られる方向へと時代は動いている。

(隈元信一 朝日新聞記者 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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