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衛星放送 えいせいほうそう

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ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

衛星放送

通信衛星(CS)や放送衛星(BS)を用いた放送事業のこと。通信衛星を利用したCSデジタル放送や放送衛星を利用したBSデジタル放送などがある。

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デジタル大辞泉の解説

えいせい‐ほうそう〔ヱイセイハウソウ〕【衛星放送】

赤道上の放送衛星に地上から放送電波を発射し、これを地上に送り返すことで受信者が直接受信できる方式。広域で利用でき、難視聴地域の解消に役立つ。

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百科事典マイペディアの解説

衛星放送【えいせいほうそう】

人工衛星(上空36,000km)を利用し家庭などに直接電波を届ける放送で放送衛星(BS)を用いる方法と通信衛星(CS)を用いる方法がある。電波の中継施設を必要とせず,簡単な受信設備(アンテナ)で受信できるため,従来の難視聴は解消する。
→関連項目MTVデジタル放送テレビジョンニュー・メディアBS

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世界大百科事典 第2版の解説

えいせいほうそう【衛星放送 satellite broadcasting】

赤道上約3万6000kmの宇宙にある静止衛星により行われる放送だが,以下に示す特徴がある。
[特徴と仕組み]
(1)一つの電波で山間僻地,離島を含め日本全体あるいはもっと広い範囲に放送できるので,全国放送など広範囲の放送を地上放送より経済的に行うことができる。(2)地上テレビ放送では電波が建物などに反射して画像が2重3重にダブって見えるゴースト妨害が起きやすいが,衛星放送ではこの種の妨害が生じない。(3)衛星放送では,電波として12GHzを用いることが多いが,このような高い周波数の電波は強い雨が降ると減衰してしまい,テレビの画質が悪くなったり,時には受信できなくなることがある。

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大辞林 第三版の解説

えいせいほうそう【衛星放送】

静止軌道上の放送衛星( BS )および通信衛星( CS )が、地上局からの放送電波を受け、これを増幅して一般視聴者に直接送り届ける方式の放送。難視聴地域の解消や高品位テレビ放送などを目的に1989年(平成1)本放送開始。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

衛星放送
えいせいほうそう
satellite broadcasting

人工衛星を用いてテレビやラジオの放送を行なうこと。テレビ放送に用いられている VHFUHF電波は一つの送信局からのサービスエリアが狭いので,広大な地域に放送するには,多数の送信局を設置しそれらの間を中継線で結ばなければならない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

衛星放送
えいせいほうそう

宇宙空間を経由し、人工衛星を宇宙局として行われる放送。広義には通信衛星communications satellite(略称CS)を利用して行われる衛星中継をも含めるが、狭義には一般公衆によって直接受信されることを意図した放送衛星broadcasting satellite(略称BS)による放送をいう。この場合、衛星放送の対象範囲は一国内に限られるわけではなく、複数の国の公衆を対象とする広い地域向けのものも含む。[後藤和彦]

移動衛星と静止衛星

衛星自体で受信、中継、送信をする通信衛星で最初にテレビ中継に用いられたものは、1962年7月に打ち上げられたテルスター1号である。アメリカのアンドーバー(メーン州)の地上局から送られたテレビ電波はテルスターで媒介され、アメリカおよびイギリス、フランスで受信された。1963年(昭和38)11月23日にはリレー1号により日本―アメリカ間のテレビ中継が成功した。たまたまこの初の中継放送の実験中、太平洋横断テレビ中継がアメリカ大統領ケネディ暗殺事件を報じたため、大きな話題となった。これらの衛星は低・中高度の衛星で、衛星の周期が地球の自転の周期にあわないため、一地点での通信利用の時間が十数分に限られるので移動衛星とよばれる。これに対して静止衛星とよばれる衛星は、赤道上約3万5800キロメートル上空にあり、地球の自転とほぼ同じ速さ(周期約24時間)で地球の周囲を回るので、地球からは静止しているようにみえ、したがって理論上は24時間の利用が可能である。この静止衛星の利用は、63年7月の試験的なシンコム2号の打ち上げ、さらに翌64年8月のシンコム3号による東京オリンピック実況のアメリカ、カナダ、ヨーロッパへの中継以来実用化し、通信衛星利用の国際的な放送の中継はしだいに活発となり、今日ではすっかり日常的なものとなった。[後藤和彦]

衛星放送の仕組み

狭義の衛星放送はまた直接衛星放送ともいわれ、衛星からの電波を一般家庭のアンテナで直接受信する形をとる。日本の場合、最初の直接放送衛星DBS(Direct Broadcasting Satellite)の実験は1978年4月の「ゆり」によって行われた。この実験の結果をもとに実用放送衛星(BS‐2とよばれる。「ゆり」に次ぐ放送衛星の意)が国産ロケットによって、まず84年1月に打ち上げられ、テレビ試験放送が行われた。86年2月に打ち上げられたBS‐2bからNHKは2チャンネルの試験放送を開始、89年(平成1)6月より衛星第1テレビ、衛星第2テレビの本放送を開始した。さらに90年8月に打ち上げられたBS‐3では、初の民間衛星放送である日本衛星放送=JSB(愛称WOWOW、ワウワウと読む)が放送を開始した。こうして本格的な衛星放送の時代が始まった。
 BS‐2を例として衛星放送の仕組みをに示す。BS‐2はテレビ放送2チャンネルをもつ放送衛星で、NHKの放送番組が衛星の利用によって離島、辺地でも十分に受信でき、また、高層化する都市においても障害なく良質の放送電波を享受することができる。に示すように衛星放送では、簡易な受信設備を備えた各家庭が直接受信する個別受信と、都市のマンション、あるいは離島におけるように限定された区域で分配通信系を経由して受信する共同受信という2通りの受信の形がとられる。また、放送衛星は非常災害時には、これもに示すように車で移動できる番組送出用車載型地球局からの放送にも活用される。なお、静止軌道に打ち上げられた放送衛星の位置、姿勢などの制御は、通信・放送衛星機構(「通信・放送衛星機構法」に基づき1979年8月に設立された法人)の手で行われる。
 衛星放送の電波を直接受信する個々の家庭の受信用機器の構成はに示すとおりである。放送衛星はかならずしも通常のテレビ放送のためばかりでなく、多様な放送に利用することができる。各種の新しい放送のための宇宙のハイウェーとして放送衛星が活用されつつある。そのため個別受信をする家庭においては、多様な機器を備えることになる。には、日本ならびに諸外国で構想されているさまざまの新しいサービスに対応した機器がひととおりあげられている。[後藤和彦]

衛星放送実用第1期

日本では放送衛星によるBS放送と通信衛星によるCS放送の二つの系の衛星利用の放送が定着している。BS放送にはアナログ放送とデジタル放送があり、2007年(平成19)現在、アナログ放送で放送を行っているのはNHKと民間のWOWOW、デジタル放送でテレビ放送を行っているのはNHKと一般放送事業者(民放)7社となっている。なお、BSデジタル放送では多くの番組がハイビジョン放送である。また、放送衛星によるPCM音声放送が衛星デジタル音楽放送により行われている。1998年3月の時点では、BS衛星放送の推計受信世帯数は1300万を超え、全世帯の約3割となっている。一方、通信衛星によるCS放送はスカイパーフェクTVとディレクTVの2系統の多チャンネル・サービスが行われていたが、2000年にディレクTVはスカイパーフェクTVに統合された。これらのテレビ放送はいずれもデジタル放送である。1992年に開始されたCSアナログ放送は98年に廃止された。なお、これらの衛星放送以外にNHKが行う国際放送の衛星テレビ放送と放送大学学園が行う放送大学のCSテレビ放送がある。また2004年には、携帯端末向けの衛星放送「モバイル放送」サービスが開始され、車載型や携帯型の電話、テレビ、ラジオ、情報処理端末(PDA)により、映像、音声のほかデータが受けられるようになり、戸外や高速移動中の車内での視聴が可能になった。
 これまでの地上の民間放送局は、NHKによる先行的な普及の基盤づくりのあとに進出し、しかも視聴者からの直接の視聴料の徴収の必要がなかった。しかし、民間の事業として衛星放送を行う場合、企業はこれまでに経験のない視聴者との有料受信の契約をとらなければならない。他方、都市部ではいわゆる都市型CATVがおびただしいチャンネルを用意して視聴者の加入を誘っている。メディアが増えチャンネルが増加しているなかで、視聴者の獲得をめぐっての競争はますます激しくなっている。民間企業による衛星放送サービスは地上のテレビ放送、ケーブルテレビ、新参入のデジタルテレビとの競争の経過のなかで当分、経営的には困難な時期を迎えることになろう。[後藤和彦]

デジタル放送の時代へ

1997年にはBS‐4先発機が打ち上げられたが、これはアナログ方式のBSの最後のものである。2000年に打ち上げられたBS‐4後発機はデジタル化され、2000年12月からBS放送もCS放送同様にデジタル化されている。2011年以降はBSもCSもデジタルが基本となる見込みで、遅かれ早かれ地上局、ケーブルテレビまで含めてデジタル時代になる。放送大学のテレビ放送は、1998年1月からCSデジタル放送となっている。これまで別々の形態であったこれらの放送がデジタル化すれば、もはや放送衛星、通信衛星の区分けも意味のないこととなる。これらの伝送経路のおびただしいチャンネルで放送以外のさまざまな信号も伝送されることになると予想されるので、放送と通信の境目もなくなってしまうとみたほうがいい。衛星放送だけではなく放送全体がこれまでとはまったく様相を異にしたものとなることであろう。[後藤和彦]
『遠藤敬二・泉武博著『放送衛星の基礎知識』(1973・兼六館出版) ▽放送批評懇談会編『ニューメディアの時代 放送衛星のすべて』(1981・紀尾井書房) ▽テレビジョン学会編『衛星放送受信の手引』(1996・コロナ社)』

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世界大百科事典内の衛星放送の言及

【ニューメディア】より

… 1984年9月から電電公社(現,日本電信電話株式会社)が東京の三鷹,武蔵野で実験を開始した光ファイバーによるディジタル通信網INS(Informahon Network System)〈高度情報通信システム〉,11月から同じく電電公社が回線とシステムを,民間491社が情報ソフトを提供して実用サービスを開始したキャプテン・システムは,ニューメディア・ブームの具体的なモデルケースとして大々的に宣伝された。当時の〈ニューメディア構想〉では,1990年代に,INSの全国ネットワーク,無線系の直接衛星放送,高品位テレビ放送,文字多重放送,ファクシミリ放送,静止画放送,有線系のCATV,ビデオテックス(キャプテン),VRS(画像応答システム),テレビ電話,ファクシミリ通信,さらには個別のパソコンやビデオの出力に至るさまざまな情報・通信経路が,1台の端末(テレビ受像器)に統合されるはずであった。しかし,ディジタル通信の普及に関しては,笛吹けど踊らずの状態が長く続き,INSは,やがて人知れず消えていった。…

※「衛星放送」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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