疾疾(読み)とうとう

精選版 日本国語大辞典 「疾疾」の意味・読み・例文・類語

とう‐とう【疾疾】

  1. 〘 副詞 〙 「とくとく(疾疾)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「うつろはぬときはの山も紅葉せばいざかしゆきてとふとふも見ん」(出典:和泉式部日記(11C前))
    2. 「すこしもふた心あらん人々は、とうとうこれより帰らるべし」(出典:平家物語(13C前)一一)

疾疾の補助注記

挙例の「和泉式部日記」は、「問ふ問ふ」に「疾う疾う」を掛けるか。


とく‐とく【疾疾】

  1. 〘 副詞 〙 ( 形容詞「とし」の連用形が重なってできた語 ) すみやかに。早速。
    1. [初出の実例]「秋風は急々(とくとく)吹き来(こ)萩の花散らまく惜しみ競(きほ)ひ立たむ見む」(出典万葉集(8C後)一〇・二一〇八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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