日本歴史地名大系 「発地村」の解説 発地村ほつちむら 長野県:北佐久郡軽井沢町発地村[現在地名]軽井沢町発地沓掛(くつかけ)宿の南方約三キロにある風越(ふうえつ)山と八風(はつぷう)山の間にあり、上下に分れる本村と枝郷杉瓜(すぎうり)及び馬越(まごえ)からなる。天文五年(一五三六)「紙本墨書大般若経」(追分諏訪神社旧蔵)に「信州佐久郡大井庄於長倉発地」云々とあるのを初見とするが、境域内に二重空堀遺構や、浅間山麓に残る通称「駒飼の土堤(こまがいのどて)」と同様の構成をもつ遺構が確認されて、古代の官牧長倉(ながくら)牧の一中心地で古い地域であることを裏付けている。また杉瓜にある杉瓜観音は、文明二年(一四七〇)の法華堂源宗(大井氏)の檀那職譲状にみえる「長倉之菅売神めい大夫」で、馬の神である(軽井沢町志)ことなど、馬にかかわり深い土地である。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by