日影(読み)ヒカゲ

デジタル大辞泉 「日影」の意味・読み・例文・類語

ひ‐かげ【日影】

太陽の光。日ざし。
初夏の―は真直に…照渡っているので」〈荷風つゆのあとさき
昼間時間。日あし。
「今日の―も程無くて」〈仮・竹斎・下〉
[類語](1太陽天日てんじつ日輪にちりん火輪かりん金烏きんう日天子にってんし白日はくじつ赤日せきじつ烈日れつじつお日様天道てんと今日こんにちサンソレイユ陽光日光日色にっしょく日差し天日てんぴ

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精選版 日本国語大辞典 「日影」の意味・読み・例文・類語

ひ‐かげ【日影】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 日の光。日光。ひざし。ひなた。
    1. [初出の実例]「天宇受売(うすめ)の命天の香山の天の日影(ヒカケ)を繋けて」(出典古事記(712)上(道祥本訓))
    2. 「入りがたのひかげさやかにさしたるに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)紅葉賀)
  3. 昼間の時間。ひあし。
    1. [初出の実例]「今日のひかげも程無くて」(出典:仮名草子・竹斎(1621‐23)下)

にち‐えい【日影】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 日光。じつえい。
    1. [初出の実例]「煙光厳上翠、日影漘前紅」(出典:懐風藻(751)遊吉野〈藤原史〉)
    2. [その他の文献]〔列子‐湯問〕
  3. 日かげ。

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普及版 字通 「日影」の読み・字形・画数・意味

【日影】にちえい

日光。〔列子、湯問〕夸(こほ)力を量らずして、日影をはんと欲し、之れを隅谷の際にふ。して飮を得んと欲し、赴きて河渭に飮むに、河渭足らず、將(まさ)に北に走(おもむ)き、大澤に飮まんとす。

字通「日」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「日影」の解説

日影 (ヒカゲ)

植物ヒカゲノカズラ科の常緑多年草,薬用植物。ヒカゲノカズラ別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の日影の言及

【影】より

…記紀神話には案外なほど中国神話や中国古代思想からの影響因子が多く,冒頭の〈天地開闢神話〉からして《淮南子(えなんじ)》俶真訓,天文訓などを借用してつくりあげられたものであり,最小限,古代律令知識人官僚の思考方式のなかには中国の陰陽五行説がかなり十分に学習=享受されていたと判断して大過ない。しかし,そのように知識階級が懸命になって摂取した先進文明国の〈二元論〉哲学とは別に,いうならば日本列島住民固有の〈民族宗教〉レベルでの素朴な実在論思考のなかでも,日があらわれれば日光(ひかげ)となり,日がかくれれば日影(ひかげ)となる,という二分類の方式は伝承されていたと判断される。語源的にも,lightのほうのカゲは〈日気(カゲ)ノ義〉(大槻文彦《言海》)とされ,shadeやdarknessを意味するヒカゲは〈祝詞に日隠処とみゆかくるゝを略(ハブ)き約(ツ)ゞめてかけると云(イフ)なり〉(谷川士清《和訓栞(わくんのしおり)》)とされている。…

※「日影」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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