白地レキュトス(読み)しろじレキュトス(その他表記)white ground lekythos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「白地レキュトス」の意味・わかりやすい解説

白地レキュトス
しろじレキュトス
white ground lekythos

古代ギリシア陶器 (土器) の一種。白地彩絵陶器の通称。前 480年頃から前 420~10年頃まで,アッチカで盛んに製作された葬礼用の白地彩描レキュトス。葬礼,埋葬墓参のための香油を入れる器であるが,のち次第に器形が通常のレキュトスより大きくなり,墓に置くピナクス (陶画板) としての性格が強くなった。ギリシア絵画史上重要な意義を有する。主題はほとんど死に関するもので神,死者,墓参などが描かれた。代表的な画家アキレウスの画家,ボストンのフィアーレの画家など。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android