家庭医学館 「白毛症」の解説
はくもうしょうしらがはくはつ【白毛症(しらが/白髪) Poliosis】
白毛は、毛母(もうぼ)にある色素産生細胞(メラノサイト)が、なんらかの原因で、メラニンの産生を停止したためにおこるものです。白毛になる箇所が部分的な限局性白毛症(げんきょくせいはくもうしょう)と、毛髪全体が白くなる汎発性白毛症(はんぱつせいはくもうしょう)とがあります。
生理的な白毛は老化現象の1つです。加齢によって毛母にあるメラノサイトの機能が低下し、数が減っていくためおこります。若白髪(わかしらが)は、遺伝傾向が強く、その進行を止めるのは困難です。
[治療]
限局性白毛症は、原因となるさまざまの病気の症状の1つとしておこることが多いため、もとの病気が治ると色素が再生することがあります。
もとにもどらない白毛には、美容的にヘアダイ(白髪染め)を使用します。ただし、ヘアダイにかぶれる人が多いため、前もってパッチテストを行ない、過敏症の有無を確認してから使用する必要があります。
油脂性のヘアクリームやローションの塗布(とふ)は、症状の改善に多少有効です。