…25年愛人長谷川泰子とともに上京,小林秀雄を知ったが,泰子が小林と同棲するという事件が起こり,深い傷を受けた。しかし〈朝の歌〉(1926)によって詩人としての方向を自覚し,29年には河上徹太郎,大岡昇平らと《白痴群》を創刊,〈寒い夜の自我像〉などを発表して,魂の全体的な調和への希望と,それが果たされない人間の悲しみを歌った。34年,初期・中期の作品を収めた《山羊の歌》を刊行,以後小林秀雄らの《文学界》を自由な発表の舞台とし,また《四季》《歴程》の同人として活動,30年代後半の詩壇における声価をしだいに高めていった。…
※「白痴群」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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