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同人雑誌 どうじんざっし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

同人雑誌
どうじんざっし

「どうにんざっし」ともいう。共通の主張あるいは目的をもった人々によって執筆,編集,発行される雑誌。市民層のなかに言論発表の場が要求されるようになった 18~19世紀に初めて登場したもので,イギリス,フランスをはじめ世界の各国でその刊行がみられる。特に 20世紀に入ってから登場したおびただしい数のリトル・マガジンには,サルトルの『タン・モデルヌ』 (1945創刊) や P.ソレルスらの『テル・ケル』 (52) のように,同人雑誌が多い。日本では森有礼,福沢諭吉ら明六社同人による『明六雑誌』 (1874~75) を嚆矢とする。文芸誌としては尾崎紅葉ら硯友社同人による『我楽多文庫』 (85~89) を先駆とし,『白樺』 (1910~23) ,『青鞜』 (11~16) などの例にみられるとおり,各時代の文学,言論界の動向に大きな影響を与えている。同人雑誌の発行は大正末期から盛んになり,第2次世界大戦により一時衰えたが,戦後再び活発化している。しかしながら,単に無名の同人をジャーナリズムへ送り出すことのみを目的とするものが多くなっている。

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デジタル大辞泉の解説

どうじん‐ざっし【同人雑誌】

主義・目的・傾向などを同じくする仲間が集まって編集・発行する雑誌。同人誌。どうにんざっし。

どうにん‐ざっし【同人雑誌】

どうじんざっし(同人雑誌)

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百科事典マイペディアの解説

同人雑誌【どうじんざっし】

商業出版によらず,同好の人びと(同人)が集まって執筆・編集・発行をする小説・詩・短歌・俳句などの文芸雑誌や評論雑誌。《明六雑誌》《我楽多文庫》をはじめ《白樺》(白樺派)《青鞜》や戦後の《近代文学》など。
→関連項目雑誌

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世界大百科事典 第2版の解説

どうじんざっし【同人雑誌】

思想や心情の共通するもの同士が作品発表の場として経費を分担しあって執筆,編集する雑誌。書店で販売されるばあいでも営利を主目的とするのでなく,同人の作品の発表,さかのぼっては創作のための修練主眼としている。また多人数を会員とする団体の機関誌とちがって,友情にもとづく仲間同士の協力によって刊行が維持されるので,小人数グループのなかでもさらに執筆,編集,経営の力のある特定メンバーの関心と負担とによって誌齢が左右されることが多い。

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大辞林 第三版の解説

どうじんざっし【同人雑誌】

主義・志などを同じくする人たちが、自分たちの作品の発表の場として共同で編集発行する雑誌。同人誌。どうにんざっし。

どうにんざっし【同人雑誌】

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世界大百科事典内の同人雑誌の言及

【雑誌】より

…日本の文学雑誌の最初というべき尾崎紅葉らの《我楽多文庫(がらくたぶんこ)》は,学生時代の彼が小説好きの友人たちと手書き作品を編んだ回覧雑誌として出発した。また,二つの世界大戦をはさむ時代の日本に,〈かつてない同人雑誌の盛行〉(高見順)がみられたことは,社会の変動期に青年層をはじめとする表現者たちの発表の場として自主刊行の雑誌がふさわしかったという事情によるものだった。また明治中期から数度の盛期を画しつつ増大を続けている短歌,俳句の結社同好誌は,さまざまの趣味雑誌が会員の関心と密接して長命を続けているその先駆といえるだろう。…

※「同人雑誌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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