百目木城跡(読み)どうめきじようあと

日本歴史地名大系 「百目木城跡」の解説

百目木城跡
どうめきじようあと

[現在地名]岩代町百目木

田村・相馬・二本松方面への街道を押える位置に築かれており、現在県道二本松―浪江なみえ線が南麓を通る。「積達古館弁」などによれば、もと石橋義久(尚義)家臣で、天文一九年(一五五〇)に田村清顕に属した石川弾正が、天正一〇年(一五八二)に築いた城という。同一六年と考えられる五月二二日の伊達政宗書状(伊達家文書)に「百目木之地」とみえ、政宗が石川弾正方の小手森おでもり(現東和町)攻撃中に相馬義胤が当地に出陣したとの噂があるので、相馬領へ偵察隊を入れるよう金山かねやま(現宮城県丸森町)の中島伊勢(宗求)に命じている。これより先、天正一一年春に大内備前(定綱)が二本松畠山氏とともに当城を攻撃し、侍町まで乗込み本丸を乗っ取ろうとしたが、弾正の反撃を受けて宮森みやもりへ撤退したという(「積達古館弁」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android