益丸村(読み)ますまるむら

日本歴史地名大系 「益丸村」の解説

益丸村
ますまるむら

[現在地名]大崎町益丸

大崎郷横瀬よこせ村の北にあり、南東田原たばる川が南東流して海に落ちる。比較的平坦な村で、南東は海(志布志湾)に面し、海岸に沿って松林(現在のくにの松原の一部)が連なっていた。神領じんりよう村へと至る道が北西部を通る。延文六年(一三六一)八月二四日、「求仁郷益丸名内」の田地四町が島津氏久から鹿児島諏訪神社(現鹿児島市南方神社)の座主兵部律師宛に寄進された(「島津氏久寄進状」旧記雑録)。嘉慶三年(一三八九)一月一七日には同じ田地と薗四ヵ所が諏訪座主分として明印から毘沙門堂坊主に譲られている(「明印譲状」同書)。「三州御治世要覧」によれば、当初益村と称し、文禄検地以後菱田ひしだ村・神領村・益丸村の三ヵ村に分れたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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