直物取引(読み)じきものとりひき(英語表記)spot dealing

翻訳|spot dealing

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「直物取引」の意味・わかりやすい解説

直物取引
じきものとりひき
spot dealing

取引成約日から資金受け渡し日までの期間が2営業日以内の取引を指す。直物取引のうち銀行間取引では,通貨売買が成約された日の翌々営業日に通貨の受け渡しが行なわれ,銀行と顧客間の取引は取引当日に通貨の受け渡しが行なわれる。直物相場は常に変動しているが,対顧客相場は為銀が店頭公示 (公示仲値) するもので,銀行間の直物相場がある一定範囲を超えて変動しないかぎり,為銀は営業時間中,この相場で顧客との取引に無制限に応じることとなっている。

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世界大百科事典(旧版)内の直物取引の言及

【外国為替市場】より

…これは,特定の政策目的をもって為替相場に影響を与えるために行われ,この取引は市場介入(日本では〈平衡操作〉)と呼ばれる。 銀行間取引を大別すると,直物取引,先物取引およびスワップ取引に分かれる。直物取引は,取引の対価の受渡しが原則として取引日の翌々営業日(2営業日目)に行われるものである。…

【東京外国為替市場】より

…このような東京外国為替市場で取引される外貨は,円を対価とする米ドル(ドル・円取引)が圧倒的シェアを有し,その他の外貨取引は米ドル対価で行われ,この種取引はクロス取引と呼ばれる。 市場取引には,直物取引,先物取引およびスワップ取引の3種類がある。直物取引は,資金の受渡しが取引約定日の当日または2営業日以内に行われるものをいうが,実際の取引は2営業日渡しが中心である。…

※「直物取引」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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