相物小路町(読み)あいものしようじまち

日本歴史地名大系 「相物小路町」の解説

相物小路町
あいものしようじまち

[現在地名]山口大市おおいち町・中市なかいち町の各一部

石州街道に沿う山口町の中心、中市町と大市町の境を南に入った所で、北は銭湯小路せんとうしようじ町。「魚物小路」ともいったらしい。相物は干魚・塩魚の称で、それらを商う店が軒を連ねた町であったらしく、明治期までその面影を残していた。「注進案」も「今も此街に魚菜を商ふを産とせり」と記す。

弘治三年(一五五七)四月八日付常太郎兵衛家文書(「閥閲録」所収)に「為山口御城番、信常太郎兵衛尉事、経好(市川)同前に可被相勤之由候条、為人足仕、魚物小路事被預遺之由候、弥御馳走肝要候」とみえるが、これは毛利元就が大内氏の滅亡後山口高嶺こうのみね城を守備していた市川経好とともに、山口城番としていた信常太郎兵衛尉元実に魚物小路を預け、そこから納入される料足をもって高嶺城築城の人足の費にあて、完成を急がせたものである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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