相野村(読み)あいのむら

日本歴史地名大系 「相野村」の解説

相野村
あいのむら

[現在地名]姫路市相野

石倉いしくら村の南に位置し、大津茂おおつも川左岸一帯を占める。南東から北西へ因幡へ通ずる道が通り、揖東いつとう郡に属した。「播磨国風土記餝磨しかま郡郡末の漢部あやべ里の条にみえる阿比あい野の遺称地とされ、応神天皇が山の方から行幸し、従臣らが海の方から来て会ったので会野というという。この辺りで山陽道の駅路と因幡方面への駅路が分岐、逆にいえば合流していることによる地名か。飾磨しかま・揖保両郡境の丘陵地をさし、その西麓の揖保郡側。また「播磨鑑」は村名についてもとは逢野で、相野大膳という者がいた所とし、かつて紀村国が京より下ったとき当地で十数年会わなかった妾女と出会ったので逢野とよばれたと記し、また天徳三年(九五九)官物を横取りした無法者が木の山より引上げる時、京からの使いと出会った所ともいうと記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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