朝日日本歴史人物事典 「県宗知」の解説
県宗知
生年:明暦2(1656)
江戸中期の庭師,茶人。名は俊正,玉泉子と号した。幕府の御庭方を勤めたと伝え,小堀遠州作といわれる庭園には宗知の作が多いといわれる。茶の湯を遠州の高弟上柳甫斎に学ぶ。日常即茶の湯ととらえ,自然な茶を行うべきことを主張した。門下に老中土屋政直や幕府御数寄屋頭の高橋休閑,県三悦・三知らがいる。著作に,宝永1(1704)年,その茶法を記して弟子の高橋休閑に与えた『宗知秘伝抄』(『県宗知茶書』)がある。
(谷端昭夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報