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遠州流 えんしゅうりゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

遠州流
えんしゅうりゅう

茶道および生け花流派名。江戸時代初期の小堀遠州とする大名好みの豪華,唯美的な一流派。天明8 (1788) 年に改易になり,のちに宗中 (86~1867) が再興,現在は遠州流,小堀遠州流の2家に分れ,さらに数分派がある。生け花は 17世紀末に遠州流茶人遠藤元閑が,茶書中で生花初期形式の作品図を示し,18世紀中頃に春秋軒一葉が生花で活躍したのに始る。茶道の流名をそのまま流用。 19世紀前半に貞松斎米一馬里松庵一寿らの技術的考案で古典的様式に転じ,関東一円に広まった。

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デジタル大辞泉の解説

えんしゅう‐りゅう〔ヱンシウリウ〕【遠州流】

茶道の流派の一。小堀遠州開祖とし、江戸初期に成立した。
生け花の流派の一。宝暦明和(1751~1772)期に春秋軒一葉が創始したという。生花(せいか)が主で、枝の強い湾曲の花形特色

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百科事典マイペディアの解説

遠州流【えんしゅうりゅう】

小堀遠州を祖とする茶道,いけばなの流派。茶道は古田織部の系列で,江戸初期に一派をなす。関西に別派がある。いけばなの場合は,直接の祖は明和年間(1764年―1772年)の春秋軒一葉があげられ,遠州の名を冠してはいるが直接の結びつきはない。

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世界大百科事典 第2版の解説

えんしゅうりゅう【遠州流】

小堀遠州流祖とする茶道の流派の一つ。古田織部のあとをうけて将軍家光の茶道師範となった遠州が,大名茶全盛の時代に台子を中心とした〈きれいさび〉の茶法を開いた。それは古典美を発揚した茶室,鎖の間,書院を一体化する建築にあらわされ,その茶法は藤原定家を敬慕するところから出た王朝趣味にもとづいている。また大名茶を推し進めていくなかで,茶の湯の道は人倫の道に通じるとする精神は,《書捨(かきすて)の文》に表現されている。

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大辞林 第三版の解説

えんしゅうりゅう【遠州流】

江戸初期、織部流をもとに小堀遠州が開いた茶道の一派。公家・旗本などを中心に地方各藩に普及した。
生け花の流派の一。小堀遠州を祖と称する。春秋軒一葉が宝暦・明和(1751~1772)の頃に始め、江戸で盛んに行われた。

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世界大百科事典内の遠州流の言及

【いけばな】より

…享保期から明和・天明期(1764‐89)にかけては,抛入花から生花へと日本のいけばなが変化をとげる過渡期であって,抛入花と立花の優劣論や,寛延年間(1748‐51)の落帽堂暁山のごとく五常の道を説き〈義あつて花を生くればいけはななり〉などの所論を重ねて,草木の出生(しゆつしよう)を明らかにし,それに従って花を生けるこそ本義であるとする,安永・天明期(1772‐89)の是心軒一露の《草木出生伝》の出現までの道をたどる。明和から安永・天明期にかけては生花の諸流派が多数の成立をみた時代で,千家流,松月堂古流,古田流,遠州流,庸軒流,源氏流,但千流,正風流,千家我流,相阿弥流,宏道流,石州流,東山流などの流派が,それぞれの主張にもとづいて生花の教導をはじめた。生花がその花形(かぎよう)を明確に定めるのは文化・文政期(1804‐30)であって,陰陽五行説や地水火風空の五大を説いて花形を形成しようとした松月堂古流からはじまって,やがて天地人三才格による花形の定めが一般化し,円形の天に内接する正方形の地の図形を,さらに半切した三角形(鱗形)を求め,天枝・地枝・人枝の3本の役枝によって花形を定める,当時として最も合理的な未生斎一甫の考え方によって,生花はその花形を完成したものとみてよい。…

※「遠州流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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