真上庄(読み)まかみのしよう

日本歴史地名大系 「真上庄」の解説

真上庄
まかみのしよう

近世の真上村一帯を庄域とした庄園で、古代島上しまかみ真上郷(和名抄)が庄園化したもの。「長秋記」元永二年(一一一九)九月六日条に「長谷庄・真上庄・平田庄平等院庄也」とみえ、源師行一行が山城石清水いわしみず八幡宮に詣でる途次、酒肴を供給する庄園の一つに指定されている。一二世紀初葉に、真上郷の開発領主である郷司真上氏の下司職保留の寄進によって成立し、これをうけた関白藤原忠実が平等院領としたものと推定されている。文和元年(一三五二)二月一〇日の摂津国真上虎才丸所領保証契約状写(屋代弘賢採訪集古文書)に「摂津国上郡真上村真上虎才丸殿御知行分之事」として真上村の四至が記され、東は「上宮馬場」、南は「平塚通、カウ井南、槻木ヲカケ 山ノ後コセヲ西通」、西は「ヒツシサルハ今井ノ井溝、カサノ森大樋溝、小河ノホソ石ソトハ未ソ」、北は「浦堂里中槻木ヲ東通 上宮ノ北浦谷」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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